本物の大理石製のキッチンをご希望の横浜H邸のお客さまと一緒に、大理石でできたキッチンがどんなものなのかを一緒に勉強するためにショールーム巡りをしてきました。

まず最初に訪問したのが、モルテーニのショールームです。モルテーニ・キッチン(旧姓ダーダ)では、全てが大理石というキッチンはホームページ上ではあるのですが、日本のショールームでは展示が無いとのこと、まずは全大理石キッチンと同じシリーズの実例をということで、モルテーニホームのキッチンを見せて貰いました。

因みに、こちらがモルテーニのホームページに掲載されている大理石キッチン事例です。この背面収納と同じものが…、

こちらですね。サイドに引き込まれた折れ戸で隠すことができるシステムになっています。甲板と扉が大理石製、更にシンクまで同じ材で作られていること、Hさまもテンションが上がってきたとのことでした!
ただ、モルテーニ以外のショールームも予約しているので、次に進みます(ちなみにこちらの写真のモルテーニショールームは昨年末にすでに閉じております。このブログは過去に遡っての記録となります)。

次がインテリアズが扱っているボッフィ(イタリア)のキッチンです。カウンターもシンクも扉も全てHさまの好みのビアンコカラーラで作られたキッチンです。因みにキッチンの収納扉は加工大理石のサルバトーリの素材を使っています。ボッフィもサルバトーリも、メインのデザイナーがピエロ・リッソーニですので、合点がいきますね。

カウンターからはみ出すような存在感のあるこのシンク、Hさまもとても興味があるとのことでした。

ただ、ディテールを見ると、大理石の塊というより、エッジを効かせるために、天板と扉の間にスリットを作って、奥に白や黒いフィラーが見えることは、ちょっと残念とのことでした…。

インテリアーズでは、加工大理石のサルバトーリの大理石のスぺシャル展示室があるので、そちらも見て頂きました。この大理石をくりぬいたシャンデリアは素敵ですね。

一旦ランチ休憩をとってから、箸休め(笑)としてドイツ製調理家電のミーレのショールームに寄らせて頂きました。ビルトイン調理機器はなるべくミーレで揃えたいとのご希望でしたので、ビルトインの電子コンベック(電気オーブンと電子レンジを兼ねた調理機器)とエスプレッソメーカー、そして食洗器を一通りご案内させて頂きました。

そして、最後の大トリが、ミノッティクチーネでした。汐留にショールームがあった時は何度か訪問したことがありましたが、南青山に移転してからは初めての訪問でした。

入って最初に見えてくるのがこの大理石の無垢の塊のようなキッチンで、これを見ただけでHさまの目がハート(笑)になっているのが判りました!

実はアイランドキッチンの内側は木製扉になっていたり、背面収納が木製扉だったりするのですが、正面から見た時の無垢感は、まさに「探していたものはこれだった」感が強かったそうです。

隣にあるこちらのキッチン展示は、アイランドカウンターは天板がグレーの大理石(ただし扉は木)、背面収納の扉も全て同じ大理石、レンジフードも大理石でカバーされているキッチンです。背面にはビルトインの冷蔵庫と冷凍庫、開いた扉を収納できるシステムが組み込まれており、Hさまもミノッティクチーネの担当の一瀬さんと一緒にすべての扉を開け閉めして、使い勝手を試してくださいました。

ショールームには3つのキッチン展示がありますが、これは一番大理石の量が少ないキッチンでしたが、きれいで上品な石目模様が印象的なキッチンでした。

すっかりテンションが上がったHさまとザ・ライブラリーの女性スタッフの岸本と竹田、そしてミノッティクチーネ一瀬さんとの打ち合わせの様子です。

ミノッティクチーネでは、イタリアで流通している石材であれば、ほぼ使えるとのことでしたが、それでも標準として推奨している石材のうち、白系のサンプルを出してもらいました。中央下に濃い色の石に黄色いテープが張られているものは…、

こちらなのですが、エンペラドールダークという天然石の無塗装品にレモン汁や色々な洗剤を垂らして、しばらくそのままにしておいたらどうなるかを実験品とのことでした。
僕らも最初にHさまから大理石のキッチン天板をとのリクエストを聞いたとき、最初に頭に浮かんだのはレモン汁や洗剤で変色してしまうことに対する危惧でしたので、このサンプルで見ると、色が変わるというよりその部分だけツヤが変わっているように見えますが、白のビアンコ系の大理石の場合は色も変わってくるので、こちらで同じようなサンプルを作ってみることとしました。

他にもこれまでのキッチン事例で使ったことがある白系の大理石があるとのこと、キッチン引き出しの中に保管されている他の石柄も拝見させてもらいました。実はイタリアキッチンブランドのミノッティ・クチーネの日本代理店をしているクライス・アンド・カンパニーは、別に石材を扱う部門を持っているので、キッチンに使える石材はイタリア本国のミノッティ・クチーネ経由でないと仕入れることができませんが、床や洗面などに使う石材はクライス&カンパニーで取り寄せて貰うこともできるのです。

更には、ミノッティクチーネのショールームから歩いて2分のところにある、ドイツ製オーダーキッチンブランドのブルトハウプの代理店もしているのです。レンジフードをどう見せるかという具体的なお話になった際に、一瀬さんが近くの別のショールームに天井に埋め込んだレンジフード事例をお見せすることができますとのことで、こちらにもお邪魔させて頂きました。
一日でモルテーニ、ボッフィ、ミノッティ・クチーネと3つの大理石を得意とするキッチンブランドを見て回りましたが、Hさま一目ぼれのミノッティ・クチーネでほぼほぼ決定、この体制で進めようとのことに決まりました。