新規プロジェクトの渋谷区N邸がスタートします。来年2024年に渋谷区で竣工予定の新築マンション、150平米(45坪)のLDKを中心とした間取り&仕上げ変更のリフォームプロジェクトです。こちらのプロジェクトは、設計はザ・ライブラリーとカガミ建築計画が共同で行い、施工は別会社で行うというちょっと変則的なスタイルでのお仕事となります。
こちらがNさまから頂いた、新築マンションの間取り図です。今回、寝室や浴室・洗面といったプライベート部分は触らないで良いというお話しなので、玄関とリビングダイニングキッチン部分の既存図だけお見せしています。実はNさまは、各務の設計事務所・カガミ建築計画で5年ほど前に今お住いのお宅のリフォームをお手伝いしたお客さまでした。
こちらがNさまの今のご自宅、代官山N邸のビフォーアフターです。このときは、間取りを大きく変えるリフォームで、LDが面積的には1.5倍、オープンキッチンも取り込んだことで、体感的には2倍ほどになったことをとても喜んで下さいました。その後お子さまが生まれたこと、勤務先により近い場所で住みたいこと、この新築マンションを特別に紹介して貰ったことから、思い切って購入することが決まったとのことでした。こちらのお宅がとにかくとても気に入っていたので、もし住み替えることになったら、必ず各務に相談したいとお二人でお話しして下さっていたそうです!
まだ新築マンションのご購入前にご相談のお電話を頂いたので、まずは一度ご自宅近くの喫茶店で、既存の間取り図を拝見しながらザッとしたお話しを致しました。その後、ご希望の間取り変更はできそうだとラフなリフォーム案をお見せしたところ、購入が決まったので、正式にスタートしたいとのご希望を頂きました。
まだ、給排水設備や空調換気設備の図面、そして床スラブの段差範囲が判る図面を見ていない段階でのラフなリフォーム案を2つ作ったうちの一つがこちらです。キッチンを直角に回転させて、今のお住いの代官山のお宅のようなキッチンのアイランドカウンターにダイニングテーブルがくっついた形にしています。リビングはほとんどいじらず、来客用トイレへの入り口の向きを変えることで、玄関ホールを少しコンパクトにして、LDKの入り口部分をその分広げた案となっています。
もう一つの案が、こちらB案です。洋室2があった個所にキッチンを移動し、キッチンとダイニングとリビングが一体的に繋がる案となっています。LDKはダイナミックで家族での食事も子どもたちの勉強にも使えるジャンボテーブルが特徴となっています。ただ、お子さまの個室となる洋室2が無窓の居室になってしまうことが問題となります。法規的には、LDKとの間仕切り壁の半分の面積を大きな引き戸に変えて、二室一室採光を取ることで法的な採光基準はクリアできるのですが、「やはり子ども部屋に窓がないのは…」とのお話しになっています。
とはいえ、家族がほとんどの時間を過ごすLDKは魅力なので、もう少しA案とB案の折衷案のようなものができないかを検討することとなりました。キッチンについては、今のお住いのキッチンが大変使いやすいとのこと、当時クチーナに作って貰ったオーダーキッチン図面を参考にしながら、最低でもこちら以上に収納量があって使いやすいキッチンを目指す指標としています。
こちらは購入時にお客さまが選ばれた仕上げ材の一覧です。この資料と間取り情報があれば、ザ・ライブラリーの得意技である、まだ完成していない新築マンションのお部屋CGを立ち上げることが出来そうです。
お客さまのNさまも2度目のご自宅リフォームですので、僕らが差し上げた図面を携帯で撮影して、それにこのようなマークを付けて、「こんなことができないか?」、「このデメリットを解決する方法を考えて欲しい」と細かくメールでリクエストをして下さるので、思っていた以上にスピーディーに設計案を進めてゆくことが出来そうです。
そうこうしている内に、お客さまがマンションデベ(開発業者)にコンタクトを取り、給排水設備図と空調換気図を手に入れて下さったので、A案は98%実現可能、B案でも95%ほどのレベルで実現可能との根拠を見つけることができました。現地調査ができるのはマンション竣工時で来年になるので、もう少しリフォーム提案を詰めた後、CGを作ってゆく作業に入ります。