岐阜県大垣市から始まったお客さまと一緒の大理石の倉庫&工場見学、次に訪問したのが、大本山の関ケ原石材となります。

関ケ原石材は単なる倉庫ではなく、加工工場も併せた巨大施設となっています。大きな丸鋸(マルノコ)で石を切る機械や磨く機会、ブロックで持っている石材を置いている倉庫、、無造作に(笑)スラブ材が置かれた倉庫などを案内してもらいました。

ブロック材もそれなりに何度か見せて貰ったことがありましたが、中にはこんな珍しい柄の石種もありました。

スラブにカットされた(ブロック材を20~30ミリの厚みにカットするとスラブ材になります)同じ石種も見かけましたが、すごい迫力の石材でした。
因みに、関ケ原石材には、イタリアの希少石種を扱うアントリーニと提携したアントリーニギャラリー、関ケ原石材自身が持っている貴重な石種を集めたキセキギャラリー、そして一般の石材を保管している通常倉庫があります。こちらの石材は、その通常倉庫内に保管された石材でした。

こちらのアラベスカートも普通になられべラれていましたが、うっとりするほど美しい石材でした。ちょっと色味の差が激しいことと、何より枚数が足りないことで今回の横浜H邸の石材の候補にすることができませんでしたが…。

次に拝見させて貰ったのが、キセキ(KSK)ストーンギャラリー(別名STRAD)です。こちらもかなりインパクトがある石材が沢山あったのですが、その後に拝見したアントリーニの迫力に押し消されてしまいました…。

最後に、本丸の関ケ原石材・アントリーニギャラリーの見学です。前列左から、ザ・ライブラリーの現場監督の栗原、設計の岸本、Hさま、石材加工アジアグラニットの池田さん、田口、後ろが各務とキダマーブルの齊藤さんです。

僕らはこのアントリーニギャラリーに年に2~3回ほど伺っていますが、それでも毎回扉を開けて中に入るたびに、何億年もの時間を掛け作られた大理石から発せられる「地球の奥底からの震え」のようなものを感じて、身震いしてしまいます!

初めてご覧になったHさまも興奮しながら大理石の由来を読みながら一つ一つの石を見てくださいました。

素晴らしいスタトゥアーリオが何枚か並んでいました。こちらもかなり気に入ってくださっていたようですが、アラベスカートの上質なものと比べても、倍以上の価格がするので、要注意ですよとお伝えさえて頂きました。

因みに、こちらも同じアントリーニのスタトゥアーリオですが、既に売却済みで、石の柄をチェックするために広い空間に展開されていました。Hさまは、スタトゥアーリオもかなり好みだけど、価格のこと、そして枚数を揃えることができるかを心配していらっしゃいました。

残念ながらアントリーニギャラリーにはこれだと特定できるアラベスカートの石材はありませんでしたが、こちらのアラベスカート・バーリー・クラシックや、

壁面にブックマッチで大きく飾られた、こちらのトウルマリン・クォーツは美しいと気に入っていらっしゃいました。
これで関ケ原石材は終わりとなりますが、最後に、今回のツアーにも同席して案内してくれた大垣市内のアジアグラニットの工場に寄らせて頂きました。

大理石を扱う会社は多種多様あります。僕らがいつも石のことで相談に乗って貰っているキダ・マーブルは東京に本社があり、設計図面の作成から施工までを見てくれる会社です。キダ・マーブルはお客さまや僕らのような設計者の依頼があるたびに、岐阜エリアに散らばる大理石倉庫を持っている会社に、ご要望になった石材を探してもらっています。見学させて貰ったアジアグラニットは、施工もできますが、石材調達と加工により特化した会社です。トメ加工にしたり、割れないように石材の裏に鉄筋を入れたりして、右下のような部品を作って、キダマーブルのような会社に納品する形となります。そして先回のブログで書いたミナミ石材やコスモマーブルは石材を外国から輸入し保管している会社となります。関ケ原石材は、保管倉庫から加工、そして設計や施工もできる一気通貫の会社となりますが、自社にない石材を調達するのが難しいといったデメリットもあるのです。

丸一日掛けての大理石ツアーをおえて、アジアングラニットの打合せ室で、最後に本日の取り纏めをしている様子です。以前から強い興味を盛っていらした大理石のことを色々とみること、習うことができて、Hさまも大満足とのこと、「本当に関ケ原&大垣エリアまで来て良かった!」と仰ってくださいました。次はイタリアに行くか、中国のアモイに行くかのご相談になりそうです。